#021 故 足利孝之先生を偲ぶ ~人間の一番大切な仕事は、「ありがとう」と言って死ねる人になること~

非常に残念なお知らせです。浄福寺に30年以上の永きに亘って、主に秋の報恩講にご法話に来て下さっていた足利孝之先生が昨年7月23日に往生されました。行年95歳でした。足利先生はいつもユーモアたっぷりで、わかりやすく・ありがたく私たちにご法義を説いてくださいました。ご法座はいつも感動と温かい雰囲気で満たされていましたね。また教誨師とし て多くの死刑囚と真剣勝負で語り合い、魂をぶつけ合うようなお話は、感動的でありつつも鬼気迫る一面もありました。

 

浄福寺に最後に来て下さったのは令和5年の秋の報恩講でした。その時に先生は他寺での布教は引退される、ということを言われました。翌月にこれまでのお礼に、坊守と共に安養寺様を訪れました。右の写真はその時の写真です。先生は毎月28日にご自坊では法座をされているということでしたので、ぜひ行かせていただきたいと思っていましたが、それも叶いませんでした。

 

やはりすぐに行くべきでした。 「来月」 「来年」…そう思っているうちにその時は”もうなくなってしまいます。 今日と同じ明日”が、”今年と同じ来年”が来る保証はどこにもありません。やはり仏法は「今出遇い、今求め、今聞いていくものだ」と教えていただいたように思います。

 

お葬儀に参列させていただきました。非常に暑い中でしたが、多くの方がお見えでした。最後、先生が大好きだった歌「ふるさと」を皆さんで歌いました。山口から東京に出てこられ、厚生省(当時)勤務を経て、尼崎のお寺に入られた先生にとって、ひときわ思い入れのある歌だったのだと思います。

 

今は良い時代です。YouTube で先生の法話がいくつか上がっていますので、先生を偲びながらお聴聞することができます。よろしければご視聴になってください。足利先生、永い間ご指導をいただき、 本当にありがとうございました。先生には多くのご著書があります。その中にこんな一節がありますので、最後に紹介させていただきます。

 

人 間 と し て な す べ き 一 番 大 切 な 仕 事 ・ 人 間 と し て 最 大 の 仕 事 と は ( … 中 略 … )
「 あ り が と う 」 と 言 っ て 死 ね る 人 に な る こ と で あ る 。(『昭和・平成・令和と生きて』21ページ)

▼足利先生の法話▼

 

 

▼この話の法話音声▼